【連載:成績を上げる方法】第4回 合格への強敵“総合テスト”に負けない方法3つ-中3向け

小諸・佐久エリアの中学生の成績を上げ続けて30年・トップ学習塾アカデミーです。

中3生の皆さんは、第1回目の総合テストが終わったところですね。
結果はどうでしたか?

例年、この時期は悲痛な声がよく聞かれます。実際、そうなのです。1学期までのテストに比べて、平均点がこんなに下がっているのですから。

2019年度中学別平均点(※いずれも5教科合計)

1期末 総合① DOWN↓
浅間中 290.5 264.8 -25.7
佐久東中 266.0 224.9 -41.1
野沢中 247.0 243.0 -4.0
臼田中 267.0 238.0 -29.0
小諸東中 258.1 212.6 -45.5
芦原中 287.0 214.6 -72.4

※野沢中は1学期中間テスト(平均286.0点)→期末テスト(247.0点)、他中学より早い時期に平均点が下がり始めました。

でも大丈夫!
今日は「なんだかよくわからないけど、点数が下がる気配がする総合テスト」というものについて、成績アップの対策方法も含めてお伝えします!最後までお付き合いくださいね。

《事実》総合テストになると点数が下がる!?

残念ながら、ほとんどの中3生は下がります
ほとんどみんなが下げているから、平均点も下がるのです。

一番多いのは、「3年の1学期まで300点から350点ぐらいを取っていた生徒たちが100点近く下げるケース」です。
そして点数はテストのたびに下がり続け、秋が深まるころには200点との戦いになっている……そんなことも珍しくありません。

これはもはや、長野県の中3生の風物詩のようなもので、毎年必ずこの時期に起きる現象です。私たちはこれを『目減り現象』と呼んでいます。
なぜ“目減り”というのか?
それは後で出てきますので、名前だけ頭の片隅に置いておいてくださいね。

《原因》なぜ総合テストになると点数が下がるのか?

中学入学後、中3の1学期期末テストまで、こんなことはありませんでしたよね。
それまでと同じように勉強していたはずなのに、なぜ急にびっくりするほど点数が下がるのか。

  • お子さんが突然勉強についていけなくなった?
  • 急にやる気がなくなった?

そんなことはありません。ちゃんと原因はあります。

それは、

【テスト範囲が急に広くなるから】です。

これを見てください。ある中学の今年の第1回総合テストのテスト範囲表です。

ある中学の第1回総合テストのテスト範囲

注目すべきは、黄色く塗ってあるところ。

「全範囲」

これが要注意ワードです。

さて、
これまではテスト2週間くらい前から、集中的にテスト範囲を攻略していましたか?
(え?数日前から?前日から?)

……いつからテスト勉強を開始したにせよ、中3の1学期期末テストまでは、“それでなんとかなっていた”んです

(何とかなっていないわよ」とおっしゃりたいお気持ちもわかりますが、話の都合上、一応なんとかなっていたことにして読み進めてくださいね。)

これまで“なんとかなっていた”のは、ズバリ、テスト範囲が狭かったから、です。
「教科書 P121~P158」とか。

ところが。

総合テストになった途端にテスト範囲表に登場してくる【全範囲】の文字……
1・2年生で習った内容、いったい何ページありますか?
それをこれまでと同じ日数・時間・やり方で対策しても……終わらないですよね。

しかもその終わらない過去の学習範囲から、場合によっては60点~70点分くらい出題されることがあるのです。

すっかり忘れてしまっている、テスト勉強ができていない範囲から60~70点分も出題されたら…?結果は容易に想像できますね。

「これまでのテスト勉強が通用しなくなる・勉強が間に合わなくなる」、これが総合テストになって急に点数が下がる原因です。

点数が下がる現象を『目減り現象』と呼ぶのはどうして?

先ほども書きました。

総合テストで急に点数が下がるのは、お子さんの学力が急に下がったからでも、やる気がなくなったからでもない、と。
学力もやる気も、今まで通りのものは維持しているはずです。
でも点数は下がった。

実力に反し、みかけ上はさがった“ように見える”ので、私たちは『目減り現象』と呼んでいます。

実力もやる気もなくなったわけではないので、ここから盛り返すことも十分可能です!

『目減り現象』が起きた時の対策

では『目減り現象』が起きたとき、いったいどうすればいいのか。
30年間の中学生指導経験から編み出した、大事なポイントを3つお伝えします。

親御さん編とお子さん編があります。まずは親御さん編から。

親御さんへ、お子さんへの関わり方

まず。
『目減り現象』は誰にでも起きます。
お子さんに起きても、決して慌てないでください

たとえば今まで85点くらいとっていたのに、65点の答案を持って帰ってきたとしましょう。

絶対にしてはいけないのは、ここで頭ごなしに叱ったり、失望したり、結果を否定したりすることです。
お子さんは初めての総合テストで予想外に点数が下がり、自分自身でも驚き焦り戸惑っています。
そこに追い打ちをかけるようなことはしないように。

考えてみましょう。
お子さんの点数が20点下がりました
でも、学年全体の平均点が30点下がっていたら??

20点しか下がっていないお子さんは、むしろ10点分“周りより順位が上がっている”はずです。

大事なので繰り返します。
『目減り現象』は、お子さんにだけに起きるのではありません。学年全体の点数が“目減り”するから起きるのです。

だから、中3夏以降ののテストは”点数”だけで判断しないでください
たとえそれまでより下がったとしても、『目減り現象』によって、学年全体はもっと悪くなっているかもしれないからです。
点数が下がっても、順位は上がる場合だってあるのです。
順位が上がったということは、お子さんは頑張って勉強した、ということです。

とにかく平均点が出るまでは何も言わないこと。
ねぎらいの言葉をたくさんかけてあげてください。
「そうかあ、テスト難しくなってきたのね」「でも、すごい!頑張っているのね」と。

中学3年生の夏以降~入試までは、
「学年の平均点」と「学年順位」を見ることがとても大切です。

点数が下がったのに順位は上がった、そんな実例もたくさんありますので、次の機会にご紹介しますね。

勉強のポイント①基礎基本に立ち返る

さてここからは、勉強するお子さんご本人にアドバイスです。

『目減り現象』が起きる原因は、急に広くなる(「全範囲」!)テスト範囲に、テスト勉強がおいつかなくなることだ、と書きました。

このテスト範囲の出され方は、これから入試までずっと続きます。
中3最後のテストなんて、もはや“テスト範囲”というものは存在しないに等しいです、だって「中1~中3 全範囲」になってくるんですから。しかも5教科全部。

入試がそうなのですから、仕方ないですよね。

入試本番までまだ5か月ある、今がチャンスです。
いま学校でやっている単元に加えて、1・2年生+3年生1学期までの範囲の基礎基本の復習を始めてください。

難しいことをやる必要はありません。新しい教材を買う必要もありません。
学校からもらった「学校問題集」(名前は教材によっていろいろです、『新研究』『整理と対策』等)の、A問題を一通りやるだけでも、十分な復習になります。

学校問題集

こういうのです

A問題一通りを、

  1. 1周目:できた問題→OK/できなかった問題→2週目へ
  2. 2周目:1周目でできなかった問題
  3. 3周目:2周目でもできなかった問題…

こんな風にして、全部の問題をできるようになるまで繰り返してみてください。

勉強のポイント②“総合的な出題形式”に慣れる

既習範囲の基礎の振り返りと、できれば同時進行で進めてほしいのが

総合的な出題形式に慣れる学習

です。

総合テストを受けてみると、これまでのテストとは、見た目や解き方考え方がちょっと違うような気がしませんでしたか?

それもそのはず、総合テストは問題の形式も「高校入試を意識したもの」に変化してくるからです。

  • 英語も長文がやたら長くなったり。テーマも時事問題や最新ニュースを扱っていたり。
  • 数学も解答に至るプロセスを説明させる問題があったり。
  • 実験についての説明や問題文が妙に長い理科。
  • 読み取る史料がなんとなく複雑になったような気がする社会……

長野県の高校入試は、全国でも例を見ない“個性的な”出題が多いと言われています。
平たく言えば、難しい。
その入試を意識した出題になってくるので、総合テストの問題も難しいのです。

この対策はたったひとつ、

この形式の問題を敬遠せずにチャレンジしていくこと。

入試の過去問(※)や、
お兄さんお姉さんが総合テストを保管していればそれもよし、

この形式の問題を、少しずつでいいので、読み解き、「どうやって解くのかな」と考えてみること。できそうなら実際に解いてみること。

そんな積み重ねが、必ず花開く日が来ます。

※実際の入試問題は、まだこの時期には解けなくて当然なので心配しないで。
※まだ習っていない範囲も出題されるので、そこは区別して取り組んでくださいね。

総合テスト勉強法まとめ

①基礎基本を身につける
②総合的な出題形式に慣れていく

どちらも一朝一夕になんとかなるものではありません。
継続して初めて成果につながるものです。

これから5か月という期間を受験勉強と過ごすことになります。
勉強する量も、これまでよりぐっと増えます。

最後まで走り切れるように、
そして“あの高校”の合格通知を手にできるように、

しっかりと計画を立て、一歩ずつ頑張ってみてください。
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